新型コロナウイルスの院内感染を防ぐ。オンラインチャットや電話での診療について、厚生労働省はCOVID-19が収まるまでの期間限定で、これを認める方針を発表した。情報通信機器を用いた診療にはクリニック等から課題や懸念が示されている。
日々多忙なクリニックは、通常の外来診療とオンライン診療の両立が困難であったり、オンライン診療に必要なシステム導入コストが負担になったりして、オンライン診療サービスを開始できないでいる。一方で、糖尿病や腎臓病などの慢性疾患を持つ人はCOVID-19を恐れて通院をためらっている――。定期的な指導機会の喪失や服薬コンプライアンスの低下等による、患者の重篤化などが憂慮されているという。
ブイキューブは、キャピタルメディカ、ケアネットと協業し、クリニックをはじめとする医療機関のオンライン診療や電話診療をサポートする「期間限定オンライン外来代行」サービスを20日から提供する。今回のサービスは、医療機関が自院でオンライン診療を行うことが出来ない場合に、オンライン診療を一時的にサポートするしくみとなる。
患者がオンライン診療を希望した場合、かかりつけ医は紹介状(診療情報提供書)並びに過去の診療情報を、キャピタルメディカがコンサルティング契約を結んでいるパートナー病院へFAXで送達する。患者は同サービスへパソコンやスマートフォンからアクセスし、Web会議システムを通じたオンライン診療を受けることが可能になる。必要に応じ処方箋も発行されるので、通院が困難な間でも服薬の継続が期待できる。
パートナー病院に所属する医師が、一時的にクリニックに代わって診療をサポートする。COVID-19の拡大が落ち着く3ヶ月後をめどに、以前と同様にかかりつけ医療機関に通院することが可能になる――。同サービスの提供中、診療代行に関してクリニックや患者から、診療費以外の費用をもらうことはないという。