Loupedeck、プロクリエイター向けの新製品 Loupedeck CT を提供開始

カスタム写真およびビデオ編集コンソールを提供するフィンランドのLoupedeck社は2020年3月12日会見を開き、Loupedeck製品ラインアップの新製品として、Loupedeck CT(Creative Tool)を発表、日本での提供を同日から開始した。

記者会見にはLoupedeck社共同設立者/マーケティング責任者のフェリックス・ハートウェルセン氏が出席し、冒頭「2018年10月にLoupedeck+を発表以来、2度目の来日を果たし、嬉しく思っています。Loupedeckは写真、動画、音楽、デザインの編集用ツールで、世界中のクリエイターのワークフローを改善することをミッションに開発を行っています。2020年までに、我々のツールがクリエイターにとって欠かせないものになることを目指しています」と挨拶した。

ユーザーからのフィードバックをもとに独自分析、あらゆるアプリケーションで共通のユーザーインターフェイスを実現

続いて、Loupedeck製品がいかにニーズのあるツールであるかについて説明した。「プロ用のソフトウェアは高機能化しており、操作が複雑で直感的ではなくなっています。つまり、インターフェイスに一貫性がありません。そして、キーボードやマウスはクリエイティブツールの操作を念頭に置かれていないことも課題にありました。さらに専用に開発された操作ツールは価格が高く、アプリケーション間の互換性もないことも参入障壁となっていました。Loupedeckはこうした問題を解決すべく、あらゆるアプリケーションで共通のユーザーインターフェイスを実現したのです」。

Loupedeck社はユーザーからのフィードバックをもとに独自分析したところ、触覚制御を使うことによって編集プロセスのスピードが50%縮小できたこともわかったという。また製品の価格帯についてもプロ市場向けだけでなく、中小企業、個人向けも想定し、250米ドルほどに抑えて設計されている。

優れたビルド品質とデザインを兼ね備えた『Loupedeck CT』

このほど発表されたLoupedeck CTはプロレベルの編集向けに汎用性の高いツールの需要の高まりに対応し、すべての編集ツールとソフトウェアへのサポートを可能にする強力で適応性の高いユーザーインターフェイスを実現し、提供されている。優れたビルド品質とデザインを兼ね備えたLoupedeck CTは、ユーザーがボタン、 ダイヤル、タッチスクリーンを使用して、個々の作業スタイルに合わせてカスタマイズできることも特徴のひとつである。

Loupedeck CTは、編集とデザインのすべての工程において作業を必要とするプロ向けに開発され、写真やビデオ編集分野において、AdobeのLightroom Classic、Photoshop、Premiere Pro、After EffectsおよびAppleのFinal Cut Pro Xをサポートしている。また、音楽制作分野では、Ableton LiveならびにAdobe Auditionを、デザインおよびデジタルイラストレーション分野ではIllustratorをそれぞれサポートしている。

優れたビルド品質とデザインを兼ね備えたLoupedeck CT

ホットキーやマクロですべてのソフトウェアを制御することを可能にする『Loupedeck Builderツール』

さらに、Loupedeckは、ゲーム業界への新たな挑戦として、今後業界をリードするストリーミングソフトウェアStreamlabsとのネイティブインテグレーションをリリースする計画もある。ユーザーは、ホイールを回したり、ボタンを押すだけで、直感的に素早くコンテンツを生成したり、調整をおこなうことができるようになる。また現在サポートされているインテグレーションからコンソールの機能を拡張し、ホットキーやマクロですべてのソフトウェアを制御することを可能にするLoupedeck Builderツールもリリースされる。

SkylumのLuminarおよびAutodesk Fusion 360へのサポート開始を2020年春に、ならびに複数のインテグレーションの発表を、2021年にそれぞれ予定している。Loupedeck CTは、Loupedeck+と同様に、キーボード、マウス、タブレット、ペンの自然な拡張機能であり、クリエイティブワークフローの精度と強化を実現していく意向である。

会見ではプロユーザーを迎えて、写真、動画編集の実演デモも行われた。操作性の高さが披露され、今後、日本市場での広がりに期待できる。海外では2019年10月からリリースされており、実際に使用したユーザーからのフィードバックも報告された。ユーザーの8割以上は狙い通りプロクリエイターで占め、「1週間の間に何度も使っている」という声などからすでに編集ワークフローに欠かせないツールとして使われている。そして、ユーザーの3分の2以上が「人にオススメしたい」と回答し、満足度の高さもうかがえた。

優れたビルド品質とデザインを兼ね備えたLoupedeck CT

アプリケーションに対するユーザー独自のカスタムプロファイルを作成することができる『Loupedeck Profile Creator』

Loupedeck社は、3月26日にLoupedeck Creative Toolの新しいフラッグシップ機能である『Loupedeck Profile Creator』ならびに人気のあるライブストリーミングソフトウェアプラットフォームである『Streamlabs』との新しいネイティブインテグレーションも発表した。ユーザーは、このツールを活用することで、アプリケーションに対するユーザー独自のカスタムプロファイルを作成することができる。ユーザーは、Loupedeck Profile Creatorを使用することで、アプリケーションに対するユーザー独自のカスタムプロファイル(マッピング)を作成し、ショートカット、キー、遅延、マクロ、テキスト、リンク、アプリケーションの実行およびマウスを使用して、カスタムアクションと調整をプログラミングできる。

LoupedeckはDaVinci Resolve 16、Avid Pro Tools 12.7.1、Steinberg Cubase Elements10.5、Steinberg CubasePro10.5、Microsoft Excel、Mozilla Firefox、Microsoft Outlook、フォト Mechanic、Apple Logic Pro X、Izotope RX 7、Serato DJ Pro、Pixologic Zbrush 2020等の様々なソフトウェアのカスタムプロファイルの例を提供している。