AIエッジ機能搭載カメラなど全38機種のシリーズで各種課題を解決

生産年齢人口の減少が続いている。この国で、人手不足や人件費の上昇に見舞われている業種は幅広く、企業は少ない労働力で質の高いサービスを提供する必要に迫られている。小売店や物流倉庫、ホテルなどでは人力によらないセキュリティ対策、人流解析等の需要が拡大するだろう。

そのような中で、同一労働同一賃金を柱として施行された改正労働者派遣法(法文:e-Gov)を視野に、少ない人手で防犯やマーケティング分析に活用できるAIカメラを販売し、多様なニーズに合う適切なソリューションを提案していくという。アイリスオーヤマは今月13日、ネットワークカメラにAIアルゴリズムを搭載したモデルを含む全38機種の「AIカメラ」シリーズを20日に発売し、セキュリティカメラを含むAIカメラ市場に参入するとした。

同シリーズは、AIアルゴリズム搭載モデル20種と、セキュリティカメラ10機種――4K UltraHDクオリティレンズを搭載し、暗視対応、逆光補正とともに高解像度・高視野角を実現した全モデルに共通して使用できる、ビデオレコーダー8機種からなる。AIアルゴリズム搭載モデルは、マスクやヘルメットの着用を認識し、人物属性を分類し、0.2秒で顔認証できる。

レジの混雑状況や顧客の滞在場所・時間をサーモグラフで可視化する「顧客動線ヒートマップ」、車両番号や車体を認識する「車両認識・管理」、不審な動きや過去の犯罪者をブラックリスト化し注意喚起する「不審行動・不審者アラート」などの機能も備えている。カメラ本体にAIアルゴリズムを内蔵したことで、分析結果のみをアプリケーションに送信できるため、データ量は従来の1/100以下で回線への負担を軽減できるという。

AIカメラを無線制御照明システム「LiCONEX」や電子棚札、スライド棚など様々な商材と組み合わせる、同社は、小売店舗や各種施設へトータルソリューションを提案していく構えだ。