サービスとしてのRDBMSが急成長、市場規模730億円に

単なるデータの塊であるビッグデータの活用が人気となっている。一方で、個々のデータを行と列に配置して表テーブルにするRDBMS(リレーショナルデータベース管理ソフトウェア)は、企業・団体において長らく、そして今でも基幹ITシステムの一翼を担い、さまざまな業務を効率化している。

今月9日、独立系ITコンサルティング・調査会社のITRは、日本国内のRDBMS市場規模推移および予測を発表した。同市場の'18年度の売上金額は1,200億円(前年度比16.2%増)。マイクロソフトおよびAmazon Web Servicesの高成長がこの市場を牽引している。Windows Server 2008のサポート切れに伴うPCサーバの出荷台数の増加、DBMSの買い替え需要の拡大が、全体の売上金額増の背景にある。

'19年度はやや伸び率が下がるものの同11.6%増と堅調な伸びを見込んでいる。同市場を、ユーザーが構内システムで使うパッケージかSaaS(サービスとしてのソフトウェア)――つまり提供形態別に分類して見ると、SaaS市場の'18年度売上金額は120億円と、パッケージ市場に比べて市場規模はまだ小さいものの、ここ数年急速な成長率を維持しているという。

ITRは、'19年度以降もSaaS市場は高成長を維持すると考えている。パッケージ市場の'18年~'23年度CAGR(年平均成長率)が5.3%である一方、SaaS市場は同43.5%、'23年度には730億円に達すると予想している。

RDBMS、DBMSアプライアンス、データ分析/レポーティング、DWH(データウェアハウス)用DBMS、データ・マイニング、データ・マネジメント市場の国内全39ベンダーへの調査に基づいた、売上げ実績の推移と予測の詳細は、「ITR Market View:DBMS/BI市場2020」にて確認できる。