Life as a Service、暮らしのサービスをサブスクで

ITシステムで始まった「所有から利用へ」の流れ、「サービスとしての○○(as a Service)」は奔流となり、その用語と共に産業および社会全般に広がりつつある。昨今多方面で人気の「サブスク」もその流れの中にある。

業態を超えたオープンかつ多彩なサービスを包括したLife as a Service(豊かな暮らしに必要なサービスパッケージ提供)モデルの構築をめざすという。日立キャピタル旭化成ホームズシャープは協働して、IoTとAIを活用し、世代ごとに異なるライフステージに合わせた最適な暮らしのトータルサービスをサブスクリプション(定額制)で提供することを目的に、4月から住まいのIoT化実証実験を行う。

実証STEP1として、日立キャピタルの単身社員10名が半年ないし1年間「へーベルメゾン」に暮らしながら協力企業15社のIoT機器や健康可視化ツール、サービスを活用する――。入居者のサービス利用状況など、各社が連携して取得した生活データをAI分析することで、より単身者層の属性に沿ったサービスメニューへと拡充していく。それにより、働き方改革を推進する企業に適した単身者向けサービスパッケージの創出を実現する。

'20年度後半にはSTEP2として、生活者の対象をDEWKs(共働きで子育て中)世帯、シニア世帯に、またその住まいを戸建住宅へと広げることで、ライフスタイルの変化に合わせた暮らしのトータルサービスの検証を進める予定だという。

3社は、サービスの提供から利用情報の分析、サービスの改善に至る一連の流れの中でリアルデータを収集して、現実の生活環境により適合したサービスを提供する。循環型サービスモデルの構築をめざしていて、その舞台をイエナカ(住宅)にとどめず、マチナカ(街全体)の流通・交通インフラとの連携にまで拡大することで、より多くの人々の豊かな暮らしを実現していく考えだ。