次世代モビリティ、異なる自動運転車両が隊列走行するBRT開発へ

かつて陸上における大量輸送といえば鉄道が主役であった。日本でも近ごろ様々な社会的課題を背景に、人の移動手段としてコスト効率が良く、ローカル鉄道並みの輸送能力を備えていて、定刻性と速達性を両立しうるBRT(バス高速輸送システム)が注目されている。

およそ20年後の"ありたい姿"として「魅力的なエリア創出の一翼を担う鉄道・交通サービスの提供」を掲げていて、次世代モビリティサービスの在り方を検討している。他方、「Beyond Carrier」事業戦略の下、先端技術を活用して多様な産業の変革に取り組み、モビリティ分野では各地域の課題解決への貢献を目指しているという。

JR西日本ソフトバンクは、「みんな(MI-NNA)の自動運転BRTプロジェクト」を開始する。先進モビリティ社等と協力し、異なる自動運転車両がBRT専用道内で合流して隊列走行などを行う「自動運転・隊列走行BRT」の実現を共同で推進する(MI-NNA:モビリティイノベーション - ネクストネットワークアクション)。

安全・安定、かつ輸送力と速達性をもって柔軟に運行できる次世代モビリティサービスの一つとなる。「自動運転・隊列走行BRT」の基本仕様を4月末に決定し、'20年度内に車両発注・改造を行い、その開発・実証を円滑かつスピーディーに進めていくために、滋賀県野洲市のJR西日本保有地にテストコースを建設――。'21年度に同コースで実証実験を開始する。

両社がもつノウハウや技術を共有して、オープンイノベーションにより、安全で持続可能な次世代モビリティサービスを実現する「自動運転・隊列走行BRT」を実用化すること。地域の関係団体などの計画的なまちづくりの取り組みと連携し、持続可能な交通サービスを実現することが、"ありたい姿"だという。JR西日本とソフトバンクは、'20年代半ばの「自動運転・隊列走行BRT」の技術確立を目標にしている。