情報技術(IT)の浸透が暮らしや社会をより良い方向に変えていく。デジタルトランスフォーメーション(DX)が注目の的となっている今日、世界各地のニーズにあわせた農業機械を通じ、増大し続ける食料需要に応えながら、水と環境における課題にも挑んでいる。
水道管から水処理施設に至るまで豊富な製品群でトータルソリューションを提案しているという。クボタは、それらの取り組みを加速するために、米国マイクロソフトコーポレーションと提携したことを17日に発表した。複数年にわたる戦略的提携である。これにより、クボタは同社のDXに向けて、まずはITインフラやSAPなどの基幹システムを、信頼性の高いクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」を基盤とするしくみに移行する。
Microsoft Azureを標準基盤にして業務を最新化および合理化する。クボタは先端技術の利用が容易になり、データ活用の規模拡大や柔軟性を得られる。グローバルでの統合されたデータ活用、そしてイノベーションを加速するとともに、ソリューション提供型ビジネスへの移行をめざす。マイクロソフトと協力して技術者育成を含む「AI Machine Learning Labプロジェクト」を立ち上げ、人工知能ベースの新ソリューションを開発していく。
社内の業務革新、食料・水・環境分野における新サービスの構築をめざすという。一方、マイクロソフトは、Azure Machine Learningで提供する広範な知識と先端技術を活用して、クボタのAIへの取り組みを支援する――。地球規模で広がる課題に対応するにはDXが不可欠であり、本提携はその大きな一歩だと、北尾裕一社長が語る。
クボタとマイクロソフトは、さらに将来に向けて、持続可能な未来を実現するために、互いの取り組みに基づいたテクノロジーを活用した革新的なプロジェクトを積極的に模索していく考えだ。