製薬会社から医師への情報提供、Q&A等をリモートで完結する

MR(医薬情報担当者)の訪問制限が厳格化された。近年、病院への情報提供機会の確保がとても重要になっている、製薬企業はWeb経由の講演会を開催していて、これが医師にとっても重要な情報取得の場となっている。

「Web講演会」は、MRと複数の医師が集まり共に聴講する「集合視聴」の形がとられることも多く、その場でMRが医師から直接質問を受けるなど、MRによる情報提供の機会としても活用されている。現在、新型コロナウイルス感染症の流行を受け、MR活動の自粛が相次いでいる。通常の訪問はもとより、「集合視聴」による情報提供を行うことも難しくなってきている。

一方で、医師12万人以上(国内医師の3人に1人)が参加する医師専用コミュニティでの調査では、新型コロナウイルス流行下であっても、製薬企業からの継続的な情報提供を求めている医師が7割を超え、MRによる継続的な情報提供を行うしくみの必要性が高まっているという。

メドピアは13日、上記コミュニティのサイト「MedPeer」内で、医師会員とMRの双方向型リモートコミュニケーションツール「MedPeer Talk β版」の提供開始を発表した。同サイト上で開催される「Web講演会」にチャットスペースを設け、視聴中の医師から寄せられた質問にMRがリアルタイムで返答し、補足情報を提供するなど、MRが対面で行っていた情報提供をオンラインで完結できるようにする。

「MedPeer Talk β版」において、MRは「Web講演会」で演者の説明内容の補足や参考情報の提供、医師の質問に対するフォローを1対1のチャットで適宜おこなえる。直接訪問できない状況でも、迅速かつ効率的な情報提供の機会を確保することが可能になるという。同社は、この双方向型遠隔コミュニケーションツールにより、非常時にも従来と変わらない情報提供、そして情報取得が行えるよう、両者をサポートしていくという。