"働き方改革"を推し進める組織のマネジメント、その実態は

「働き方改革実行計画」が'17年3月に発表された。以来、「働き方改革」は喫緊の課題として多くの企業で議論され、'19年4月には一部の関連法案が改正された。法対応を完了し、「働き方改革」はその役割を終えたのだろうか。

それとも、さらなる理想を目指す取り組みへと深化・進化していくのだろうか――。今月12日、リクルートマネジメントソリューションズ組織行動研究所は、『働き方改革』と組織マネジメントに関する実態調査の結果を公開した。'17年に引き続き2回目の実態調査(対象:従業員300名以上の企業)だという。今回、159社の回答をもとに、組織マネジメントとの関連が「働き方改革」推進の鍵と考え、一歩踏み込んだ調査結果を公表した。

①働き方改革の進捗と成果実感においては、「労働時間圧縮は進むも、半数は取り組みに苦戦」、「部門・職種による状況の違い、管理職の負荷が共通の課題」、②生産性向上や働き方の多様化・柔軟化に関する個別施策の動向においては、「生産性向上施策:増員配置など、組織・事業デザインの見直しにまで踏み込む企業が増加」、「処遇格差の是正、副業・兼業の解禁の検討率・導入率が大輻に増加」。

③働き方改革の組織マネジメントヘの影響では、「個人の働きやすさと働きがいは、組織の協働・共創を高める」、「事業/現場との対話による推進で、一歩踏み込んだ改革と働きがいを実現」といった姿が浮かび上がってきた。働きやすさと働きがいが同時に高まっている企業群では、「業務改善・効率化、組織・事業デザインの見直しへの取り組み割合が突出して高い」という。

2年前と比べた、企業の「働き方改革」の進捗や成果実感、働きやすさ・働きがいの高まった企業の「働き方改革」の特徴など、調査結果から見える実態――今回明らかにされた「働き方改革」推進の目的、施策への着手状況、推進課題などは、同社Webサイトの冊子PDFでも確認できる