新たなライフスタイルの実現が熱望されている。昨今、車両アクセスのデジタル化が急速に進展していて、家族や友人がスマートデバイスを通じてキーを共有したり、カーシェアリング企業がクラウドでキーを提供したり、自家用車のトランクにネットショッピング品が配達されたり――。
そんなユースケースを想像してみてという。NXPは今月11日、スマートフォン、キーフォブ(鍵入れ等)、その他のモバイルデバイスによるセキュアな通信、保存、認証、クルマとのデジタルキーの共有を可能にする車載デジタルキーソリューションを発表した。新ソリューションはキーシェアリング、マルチカーアクセス、運転条件の設定など新機能の実現に必要となるセキュアな基盤を提供。カーアクセスの利便性を向上するという。
NXPのNFCチップセット(参考PDF資料)、新しい車載認証済みセキュアエレメントなどの技術で構成されていて、デジタルキー搭載のNFC対応スマホ、キーフォブ、NFCスマートカードによる開錠やエンジン始動を可能にする。他のモバイルデバイスとの車両アクセスの安全確実なシェアも可能にし、セキュアなカーアクセスエコシステムの先進的機能を開拓する。従来のリモート/パッシブ・エントリシステムへのシームレスな追加もできる。
E2Eセキュリティはモバイルとクルマ、双方でNXPのセキュアエレメントにより実現する。組込デジタルキーアプレットはCCC標準リリース2に準拠――これを活用し、エコシステムの相互運用性をサポートする。新ソリューションはNFCによりスマホのバッテリ残量低下時でもカーアクセスやドライバ認証を可能にする。デジタルキー管理はハンズフリースマートカーアクセス(CCCリリース3で定義予定)の実現基盤になるという。
同社はここに車載ブルートゥース(BLE)デジタルキーと位置特定向けUWB(超広帯域無線)技術を組み合わせることを計画している。