発注書や納品書など、取引先への情報をデジタルデータで自動配信する

中小企業の受発注業務では、いまだ電話・FAXが主流であり、電子化していても発注企業ごとに異なる複数のシステムに対応しているため、データをビジネスに活用することができていない。

と、中小企業庁が「中小企業共通EDI」整備の経緯を説明している。中堅中小企業においては、納品書・出荷依頼書・発注書・報告書など、指定した得意先や仕入先との取引情報の配信業務を、郵送・FAXを中心に処理しているケースが多い。同業務の省力化、手作業による誤配信の防止、大量に出る書類の保管・廃棄などをICT(情報通信技術)で自動化していくことに関心が高まっているという。

内田洋行は、中堅中小企業のICT利活用による業務の効率改善・品質向上を支援するため、クラウド型のデジタルデータ自動配信サービス「AirRepo」を開発。同サービスの提供を4月1日に開始する。内田洋行グループがスモール/ミディアム・ビジネス市場で培ってきた、ERPパッケージや基幹業務システム等の豊富な導入実績とノウハウ、顧客業務への知見を基にしたという。

AirRepoは、「発注書、納品書、出荷依頼書、報告書など、デジタルデータ配信業務の自動化」、「帳票のアップロードと保管」、「ファイルの保存・管理と自動削除」機能を備えていて、ユーザー数(最小3名)と、所要ストレージ容量(30MB~)などによって、3つの価格プランから選択できる。FAX送信機能は全プランで使え、スタンダード及びプレミアムプランではAPI連携(別途費用)も可能となる。

業績拡大にともない配信する文書が大量に発生し、その保存量も膨大になるし、人的作業が多ければ情報の紛失、誤操作、管理ミスが懸念される。顧客において、デジタルデータの配信を段階的に自動化していける。AirRepoは、APIによるシステム連携により、取引先と様々な電子データを交換するプラットフォームとしても利用できるという。