文字認識率99%超、AI-OCRで多様な帳票を読み取り

人口減少社会で業務効率化や働き方改革が求められ、帳簿や伝票など多種多様な帳票上の文字をデータ化するニーズが増えている。日本では、未だ紙媒体での管理業務が多く、システムへの人力データエントリが必要である。

そのような状況下で、作業負荷の課題解決手段として注目されているのが、紙に記載された項目の自動抽出ができるAI-OCR(人工知能を用いた光学文字認識機能・仕組み)だという。TISインテックグループのTISは今月5日、AI-OCRトータルサービスの「Paperoid」に「帳票読み取りAIサービス」オンプレミス版/クラウド版を新たに加わえて提供開始した。

「帳票読み取りAIサービス」は、多種多様な帳票の入力業務を自動化し、手作業による入力の手間を削減することにより業務効率化を具現化する。手書き文字も含めて高精度に文字をデータ化するAI-OCRエンジン(Tegaki)を活用した帳票OCRシステムで、操作性の優れたユーザインタフェースと、高度な補正処理を備えた、文字認識率99.22%を実現する、短時間で導入設定ができるサービスだという。

今回の新サービスを活用することで、ユーザー企業は紙の帳票上の文字を編集可能な電子データに変換――注文伝票、請求書、申込書などのシステム入力や、作業報告書やアンケートなどの自動Excel転記、紙のまま保管されている点検表や作業記録をデータ化することが可能となり、大幅な業務効率化が期待できるという。

TISは、「帳票読み取りAIサービス」の導入に加えて、帳票業務自動化のための業務設計からRPAの導入、システムへの連携までをトータルにサポートする。今後さまざまなレイアウトの帳票を読み取ることができる「非定型帳票」対応バージョンの提供を予定していて、同バージョンでは、見積書や領収書といった典型的な帳票だけでなく、あらゆる非定型帳票の読み取りを可能にしていく構えだ。