BIMとの連携に優れたCADにライセンスシェアリング機能を搭載

建築設備の設計や施工において近頃、コンピュータで建物の3次元モデルを作成し、構造や設置物、コストや仕上げなどのあらゆるデータを一元管理するBIM(ビルディング情報モデリング)が主流になっている。

そこで、設計ソフトウェアのCAD(コンピュータ支援デザイン)にもBIM対応の機能が求められているという。ダイキンは、NYKシステムズの建築設備CADレブロに、ダイキン独自のCADライセンスシェアリング機能を搭載した「Rebro D」を開発し、これを3月下旬に発売する。新商品は、BIMとの連携に優れたレブロの基本性能はそのままに、CADライセンスシェアリング機能を追加した、1つのライセンスを複数人で使えるソフトウェアだという。

最低限のライセンス数を契約すれば、契約数を超過しても使用した時間に課金されるしくみ即ち、ダイキン独自のライセンスシェアリング機能により、たとえば、建築工事の工程や安全を管理する現場代理人の平均的な図面作業――全仕事時間のうち約2割~3割とされていて、現場ごとの工期の違いを前提にすれば、各現場代理人の当該時間が重複することは少ないところで、複数人でライセンスを共有して、運用コストを下げられる。

建築設備設計における空調関連の多様な業務を自動化する、ダイキンのクラウド型空調設計支援システム「DK-BIM」で選定した機器情報を「Rebro D」が読み込み、3Dモデル上に空調機器を自動配置することが可能となる。「Rebro D」で作図された冷媒配管の情報を「DK-BIM」が取り込み、自動で配管サイズを選定して、「Rebro D」に反映できる。

「Rebro D」上の室外機や防音壁、受音点の情報を「DK-BIM」が取得して、騒音計算を実施、計算書を出力できる。新商品と設計支援システムとの連携によって、配管の選定や騒音計算ができ、これまで以上の空調設計効率化が実現されるという。