事例!VDIのストレージ強化でプラント設計業務効率を大幅アップ

オイルやガス、工業製品などを生産する設備一式、あるいは大型の発電施設等を「プラント」という。その建設は近年、グローバル化し大規模化している。プラントのEPC(設計・調達・建設)を加速してこそ、試運転までの期間を最適化し、それらの変化に対応できるようになる。

EPC事業では、大規模プラント設計業務向けに'13年度に構築したエンジニアリング用仮想デスクトップ基盤(eVDI)の刷新を検討――。同基盤では3Dデータを用いて配管、電気制御など設計の事前チェックや、設備運転のしやすさの確認などが行われているため、データ量が膨大になり、VDIイメージの展開にも時間がかかる状態となっていた。そのうえ多種多様なデスクトップ環境への対応も求められていたという。

日揮HD傘下の日揮グローバルでは、eVDIで使用するCAD製品の種類やバージョンが異なり、各プロジェクトかつ担当部門ごとにアクセス先を分ける必要が生じる――。そこで今月18日、ピュア・ストレージは、日揮がオールフラッシュのFlashArray//X50 R2を採用し、eVDIのストレージを強化することで、大規模プラント設計業務の効率を大幅に向上させたと発表した。

多彩なデータプールを準備していて、ストレージの性能向上で3Dデータの大容量化にも対応したという。プラント設計において、大容量データを扱うときにも遅延が発生せず、レスポンス時間を10~20分の1に短縮。始業時のブートストームも解消し、大量のVDIイメージを迅速に展開できるなど、作業スピードと処理速度が全面眧縮・重複排除機能により、データ容量を最大約1/18に削減して、生まれた余裕分を他のシステムに統合するなど、リソースの有効活用が可能になったという。日揮は、AIなどの最新技術適用でもピュア・ストレージ製品の高速性を活かしていく考えだ。