ESG(環境、社会、企業統治)が経営及び投資の鍵となっている。地球環境と社会に対して倫理的(エシカル)でなければならぬ昨今、行政府ないし団体を含めたすべての組織において"G"すなわちガバナンスの根幹をなすコンプライアンス(法令遵守)の一層の徹底が求められている。
そこで今月7日、DNPとDNPアイディーシステムは、自動車運送事業者の乗務点呼に特化した「DNP安全運転管理サポートシステム」をバージョンアップ――確認事項のカスタマイズ機能を追加し、営業車等を利用する企業にも使いやすくした。この新機能により、貨客運送業のみならず幅広い業種の企業において、商用車等を使う社員の無免許運転や飲酒運転を未然に防いでいけるという。
同システムは、運転免許証の整合性確認(真贋判定補助機能、有効期限、資格など)のほか、アルコールチェック、車両管理、鍵の管理、運転者管理台帳作成などを一元的に管理する。システムへの登録時に運転免許証の偽造判定を行う。社員が乗車前に運転免許証をIDドキュメントリーダーにかざすだけでその情報と登録済み運転免許証データを照合――有効期限を確認するとともに、無資格運転や免許証不携帯を防止する。
5社7機種のアルコール検知器(別売オプション)と接続することで、呼気アルコール濃度の測定・入力ができる。酒気帯び運転や飲酒運転の見逃し防止につながり、コンプライアンス違反を未然に防ぐ。Webカメラや重要物管理機(グローリー社製IB-3000)も利用可能である、新バージョンの同システムは、点呼や対面確認による運転者の管理、および車両や配車の情報等の記録・出力・保存による管理を効率化するという。
DNPアイディーシステムは、バス、トラック、タクシーを使用する運送事業者のほか、営業・配送・保守等で車を利用している企業全般に向けて上記システムを販売。'23年度までに約2億円の売上をめざしている。