5Gで高画質かつ多彩なライブ映像配信、プロ野球オープン戦から

あたかもその場にいるような気分、あるいはパフォーマーや選手のひとりになったかのような感覚が味わえる。仮想現実(VR)、ワイド、マルチアングルのリアルタイムな映像配信を行うためには、複数カメラの映像を視聴方式に合わせて加工する映像処理装置を会場内に設置する必要がある。

その設置場所を確保できない会場ないしイベントでは、リアルタイム映像配信が困難であった。そこで1年前に360度8KVRのリアルタイムライブ映像配信クラウドシステムを開発――。さらに今回、複数の動画をつなぎ合わせるリアルタイムスティッチング処理などの技術を拡張することで、8Kワイド・マルチアングルの視聴方式でも配信できるようにしたという。

NTTドコモは、世界で初めて(2月14日同社調べ)複数カメラの映像をクラウドのサーバーで360度8KVR、8Kワイド、マルチアングル映像としてリアルタイム生成可能なライブ映像配信クラウドシステムを開発した。同システムによるリアルタイム8Kワイド・マルチアングル配信の第1弾として3月15日、プロ野球オープン戦 広島東洋カープvs.福岡ソフトバンクホークスのライブ中継「Veryカープ!Neo Live Viewing」を実施する。

同ライブ中継は、広島県の「ひろしまサンドボックス PITCH TRIAL」の一環として、スタジアムやテレビでの観戦に次ぐ新たなスポーツ観戦スタイルのビジネス検証を目的に、博報堂DYメディアパートナーズ中国放送ヤマハの協力のもと実施。ドコモ5Gオープンラボ HIROSHIMAのライブビューイング会場で8Kワイド、マルチアングル視聴で臨場感あふれる観戦を可能にするという。

ドコモは5Gを活用した上記システムにより、スポーツや音楽のライブ会場で大掛かりな装置なしに、リアルタイムかつ高画質で多種多様な映像配信を可能として、これまでにない体験や観戦を実現していく考えだ。