企業ネットワークでは、リモートアクセス環境としてインターネットVPNや閉域LTEなどを利用することが一般的である。これらのテクノロジは現在、セキュリティ強度やコスト・利便性の面などで特色や優位性が異なっている。
そのため、用途や目的に応じて組み合わせて利用される――。そして複雑化するシステム基盤の構築・運用が大きな負担となっている。昨今のクラウドサービス利用の拡大に伴い、リモートアクセス時の通信効率や接続先制御の面で新たな課題も出てきているという。ユニアデックスは、ミサワホームと共にクラウド型ネットワークサービス「Wrap」を使用し、最適なテレワーク運用とセキュリティ向上をめざす実証実験を行うと今月13日に発表した。
ミサワホームは'17年に働き方改革推進のプロジェクトチームを新設。場所にとらわれないワークスタイルを実現する取り組みを行ってきた過程で挙がってきた様々な課題に対し、解決に向けた検討を重ねるなかで、利便性を損なうことなく社内の多様なリソースにアクセスできることを重要視した。そして、複数の方法を検討した結果、Wrapのセキュリティ機能や操作性の良さなどを高く評価し、今回の取り組み実施を決めたという。
実証実験では、ミサワホームが働き方改革推進の柱とするテレワーク運用において、Wrapが提供するソフトウエアSIMによる最高強度の認証と暗号化通信、ネットワーク制御機能などを用いることで、従業員の利便性を損なうことなく、社内のさまざまなリソースを社外から安全に利用できることを検証する。
LTE over IPによる仮想プライベートLTEを用いて、社外にある端末をユニアデックスのクラウドサービスに接続し、社内システムや各種クラウドサービスなどのアクセス先への経路制御や優先制御・プロトコル制限など、端末ごとのエンドツーエンドの通信制御のすべてをクラウド上で実現するという。