自動運転時代をゆく、車載ソフトウェアのテスト工程を改善する

接続、自律、共用/共有、電気すなわち「CASE」を合言葉に、自動車及び関連機器・サービスの開発競争が加速している。近年、多数の電子デバイスを活用して衝突回避行動等をアシストするADAS、および自動運転システム市場が拡大している。

自動運転レベル(ref.国交省PDF)の向上に伴い、車載ソフトウェアも大規模になり複雑化している。そのような状況下で、自動車用の電子制御機器を創出し続けるメーカーの多くは、モデルベースデザインを支援する開発ツール、技術計算言語やシミュレータを利用していて、車載ソフトウェアのテスト工程に時間がかかることもあり、課題を抱えているという。

日立ソリューションズは4月1日、米国マスワークスMATLAB®/Simulink®を利用した電子制御機器の組み込みソフトウェア開発において、そのテスト工程を効率化する「モデルベース開発ソリューション」の提供を開始する。MATLAB/Simulinkは視覚的なユーザーインターフェース(GUI)で車載ソフトウェアを設計できるモデルベース開発を支援するツールで、数多の車載デバイスメーカーに採用されているという。

同社のソリューションでは、上記ツールをより効率良く利用するための導入コンサルティングや、PC上で実機相当テストのシミュレーションができるSILS環境の構築が、専門技術者によって行われる。SILS環境は、日立ソリューションズ製の統合シミュレーションモジュールを適用することで、更新不要となり、各社のデバッグツールと接続して安価かつ短期間での実機相当テストが可能となる。

高額で台数が少ないHILS環境での実機テストをSILS環境でシミュレーションでき、さらなる効率化を実現する。同ソリューションを今週、「第8回コネクティッド・カー EXPO」で披露する日立ソリューションズは、「スマートモビリティ社会」の具現化に貢献していく構えだ。