スマートリテール、UWB無線でモバイル決済の未来を拓く

広帯域の周波数によって、近距離で数百Mbpsの高速通信を可能とするほか、高精度な測位等を可能とする。UWB(超広帯域)無線システムについて、利用を屋内に限っている日本においても近年、諸外国の技術基準との調和を謳い、屋外利用を求めるニーズが高まっているという。

UWB無線システム関連の動きは総務省の報道資料等でわかる。今日、わが国は「超スマート社会」の実現をめざしていて、ICT(情報通信技術)を活用した「キャッシュレス決済」の普及も、地域振興や訪日客のバリアフリーショッピング、万人向けMaaS(サービスとしての乗り物)の社会実装等においてその一助となるだろう。スマホなどによるモバイル決済は、多様なニーズや嗜好をもつユーザーと、小売・サービス事業者とをスマートにつなぐ。

E2Eセキュア・ハード/ソフトを組み込んだ店内決済や、ドライブスルーでのハンズフリー・チェックアウトなど、スマートリテールの未来像を示す。NTTドコモソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズが実施するモバイル決済デモに、NXP は同社のUWB無線ソリューションが採用されるという。

パーソナル化した広告やマーケティング等で、360度ポジショニング、数センチ単位の位置特定精度、空間的位置認知といったUWBの特徴が役立つか、ユーザーの動きや位置をトラッキングして確かめる。低消費電力ブルートゥース(BLE)や近距離通信(NFC)などの既存ワイヤレス技術のメリット向上や、それらとの相互運用性におけるUWBの補完/ユビキタス機能も紹介する。

UWBベースのモバイル決済やデジタル・サイネージによるターゲット・マーケティングを、DOCOMO Open House 2020で披露する予定だという。NXPはUWBチップセットを発表していて、ソニーとともに、シームレスなユーザー体験創出に取り組むFiRaコンソーシアムメンバーだ。