自動運転車を一層高度にする、ソフトウェア定義プラットフォーム現る

来年から自動運転車両の商用化が本格的に始まる。ドライバーが全ての運転操作を行う状態を超えて、車の運転支援システムが一部の運転操作を行ったり、ドライバーの関与なしに自動運転システムが一部あるいはすべての運転操作をしたり状態まで、その概念は様々である。

自動運転について、SAEはレベル0(非自動)~レベル5(完全運転自動化)を定義。日本もこれを踏襲していて「官民ITS構想・ロードマップ2019」(官邸PDF資料)によると、米国NHTSAではレベル3以上を高度自動運転車と呼んでいるという。今月18日、中国蘇州で開催された"GTC China"にて、NVIDIAは、「NVIDIA DRIVE AGX Orin™」を発表した。

自動運転車両およびロボット向けの高度で先進的なソフトウェアデファインドプラットフォームだという。それは4年に及ぶ研究開発によって生みだされた、170億個のトランジスタを集積した新しいシステムオンチップ「Orin」をベースにしている。NVIDIAの次世代GPUアーキテクチャとArm Hercules CPUコア、深層学習・コンピュータビジョン用の新アクセラレータが実装されている。

Xavier SoCの約7倍、200兆回/秒の演算能力を有する。Orinは各種自律マシンで実行される多様なアプリとニューラルネットワーキングを同時に処理し、システムがISO 26262 ASIL-Dの如き安全基準を満たせるように設計されている。DRIVE AGX Orin は自動運転レベル2からレベル5まで拡張可能なアーキテクチャ互換プラットフォームを実現する。

大規模で複雑なソフトウェア群に適用できる。OrinはXavierと同様オープンなCUDATensorRT API、ライブラリを通じてプログラム可能。自動車メーカーや関連企業の開発者は、複数の製品世代にわたって投資を活かせるという。