協働ロボットの眼を進化、多彩な生産現場の自動化をうながす

人件費が上昇傾向にある。産業界で人手不足が深刻になりつつあり、先端技術を活用して省人化や省力化を図る取り組みが進み始めている。生産現場においては、産業用ロボットが導入されていなかった領域でも、自動化に向けた様々な検討が盛んになっている。

そのような中、キヤノンは、「CANON INDUSTRIAL IMAGING PLATFORM」をコンセプトに、ネットワークカメラや産業用カメラなどのイメージング製品および画像処理ソフトウエア「Vision Edition」等を活用した生産現場の「見える化」を推進しているという。今月下旬、デンソーウェーブ製の協働ロボット「COBOTTA」専用の内蔵型画像処理ソフトウエア"Vision Edition-C"を発売する。

キヤノン製のネットワークカメラや産業用カメラ「N10-W02」などと組み合わせることで、"Vision Edition-C"は「COBOTTA」の「眼」の役割を担う。協働ロボットによる部品のピック&プレイス作業に必要なパターンマッチング機能、検査機能、点検機能の搭載により、「COBOTTA」の作業の抜け漏れを発見・防止したり、数字やバーコードの読み取りや資材配置の点検を行ったりするなど、人の目で対応していた作業の自動化に役立つ。

「COBOTTA」の価値を拡大する。"Vision Edition-C"はまた、協働ロボット本体にインストールして使用できることから、ソフトウエアを制御するための産業用PCが不要となり、スペースが限られるさまざまな産業の生産現場における自動化の普及につながるという。

キヤノンは、今後も協働ロボットの「眼」の役割を担うネットワークカメラや産業用カメラ、画像処理ソフトウエア「Vision Edition」を幅広い協働ロボットに提供することで、生産現場の自動化を促進し、生産性や品質の向上に貢献していく考えだ。