人工知能の品質ガイドラインを策定、システム開発と構築に適用

日本でも今、機械学習(AI)をはじめとする先端的なIT(情報技術)の活用が様々な領域に広がりつつある。社会課題の解を推論したり、医療用画像を解析したり、定型業務プロセスをソフトウェアロボットで自動化したり、AIを用いたシステムの適用分野は多岐にわたる。

AIシステムの構築・開発は帰納法で進める必要があり、開発時に試行錯誤を伴う。テストやレビューなど、品質の十分性を測定する技法が無く、AIエンジンの仕様や分析結果を出すまでの過程について、人間による解釈が困難な場合もあり、従来のITソフトウェア品質保証に関する指針だけでは対応が困難だという。

NECは、AIを活用したシステムの品質を担保するための「NEC AI品質ガイドライン」を策定した。同ガイドラインは「NEC the Wise」を展開してきた同社が各案件で適用してきたルールをまとめ、社内プロジェクトでの実証をもとに定めたものであり、NECグループの5,300人が集い情報交換・共有する「NEC Data Analyst Community」で共有。来年4月以降のAI案件に適用していく。

AIを用いた開発で重要となる、システムの企画(PoC)、要件定義、開発(データの収集/加工、モデルの作成/評価/テスト)、システム運用の4フェーズで具体的基準があり、各フェーズ間を移行する際にガイドラインに従ってチェックすることで、次フェーズで発生する恐れのあるリスクを早い段階で防げる。「早期のリスク防止のため、AIシステムのフェーズごとにチェック項目を設定」が特徴の一つ目。

二つ目に「AI開発の経験から、機械学習モデルに関する定量値を含むチェック項目を設定」を特徴として、豊富なAIシステム開発経験を元に、機械学習のモデル作成用データの量や外れ値・欠損値等、いくつかの項目に定量的基準を定めた。基準の明確化によって、第三者による判断が可能になるという。