ロボットのビル内どこでも移動、支援サービス基盤を検証する

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」技術がさまざまな産業基盤、医療・介護の現場、および社会インフラ分野に展開されつつある。しくみはAIやロボティクスなどとともに、「超スマート社会」の礎になると期待されている。

今月2日、三菱電機は、ロボットのビル内縦横移動を支援するサービスの実環境における検証を開始する。人の安全に配慮しながら、エレベーターによる複数フロアにまたがる移動や、認証情報を活用した立ち入り制限エリアの通行など、人とロボットが安全に共存し効率的に執務できる空間、すなわちIoTを活用した「スマートビル」の実現に向けて、ビルの所有者・管理者がロボットを活かせるサービスの提供を目指すという。

同サービスでは「 ビル内設備との連携により、ロボットの効率的な縦横移動を支援」。エレベーターにロボットの乗車階と降車階の情報を伝えて自動で配車するとともに、ロボットに乗車指示を出すことで、ロボットの縦移動を支援する。さらに、入退室管理システムと連携し、ロボットの通行要求に基づいてセキュリティーゲートを開閉することで、ロボットの横移動を支援する。

また、「人の動きに合わせてロボットを稼働させることで、人の安全な移動を支援」。アニメーションライティング誘導システムとの連携により、ロボットのエレベーター乗降時にプロジェクターから床面に光でロボットの移動方向サインを投影し、人に注意を喚起する。セキュリティーゲート通行時には人を優先するよう、ロボットへ通行を指示する。サービスのデモンストレーションを「スマートビルディングEXPO 東京展」にて披露する。

同社は、三菱地所の協力のもと「大手町ビル」内において、警備ロボットをエレベーターと連携させて実業務の一部を行う、今回のサービスの有効性を検証する。この検証は「Tokyo Robot Collection」の一環として実施するものだという。