スマートモビリティ、地域でオンデマンド乗合バスをAI運行

人口減少や市民の高齢化を背景に多くの課題が生じている。それらを解決すべく、ICT(情報通信技術)の活用を軸にした様々なしくみの研究や実証実験が進められている。

産官学一体となり課題解決や地域活性化に挑むプロジェクトを展開、「横須賀スマートモビリティ宣言」を掲げ、誰もひとりにさせないまち、新たな価値をつくるまち、活力に溢れるまちの確立に取り組んでいる。横須賀市京急電鉄NTTドコモは、NEDOとともに、横須賀市の逸見地区およびその周辺で12月9日~来年2月24日、住民の移動手段としてドコモのオンデマンド乗合交通「AI運行バス®」を運行する。

地域の商業・医療施設にあるシステムと連携してこれを運行するのは全国初の取り組みだという。AI運行バスは、スマホアプリやコールセンターへの依頼による配車予約に応じて、AIが即座に乗車車両を決定する。時刻表に縛られずに移動できるだけでなく、利用者に地域の施設や店舗の情報発信とクーポン配布ができる集客サポート機能も搭載している。

そして、「スマートモビリティチャレンジ」の経産省パイロット事業にも採択された今回の取り組みでは、横須賀市内でバス路線のないエリアの1つ逸見地区およびその周辺住民を対象に、新たな交通手段としてAI運行バスを運行し、日常生活に必要不可欠な医療施設や商業施設、健康増進施設などを連携して、住民の利便性向上と健康増進、社会保障費抑制や地域経済活性化をめざした実証実験を開始する。

「地域施設+新たなモビリティ+ICT技術を連携した健康生活を創生する持続可能なスマートなまちづくりへのチャレンジ!」をテーマに、まずは横須賀共済病院と協力し、電子カルテシステムとAI運行バスシステムを連携する。病院予約の前日リマインド通知と連携したAI運行バスの予約を可能とし、通院忘れの防止や、通院時における交通の利便性向上による確実な来院をめざすという。