部品表を軸に情報連携、ものづくりプロセスを可視化・効率化する

ものづくり企業では、統合基幹システム(会計・販売・生産管理等)の導入により、各種業務プロセスの最適化や効率化が図られている。近ごろ、組立製造業において生産以降の業務プロセスで最適化が進んでいる。一方、生産前の業務プロセスは、まだ課題がある。

見積-設計-生産準備といった各業務プロセスの所轄部門内でドキュメント管理されていることも多い。結果、関係部門間の情報連携が円滑に行われず、業務推進の阻害要因となっている。一般的な生産準備プロセスでは、「重要情報が関係部門へ共有され難い」「部門をまたがって正確な進捗状況が捉えられない」「リードタイム短縮は限界」とか、業務のグローバル化・複雑化に正確な情報で対応できないといった課題が生じているという。

JSOLは今月5日、組立製造業のものづくりプロセスの効率化・見える化を支援する「ものづくリンク」ソリューションの提供を開始した。同ソリューションは、同社がシステムを導入した豊田鉃工をはじめとする自動車部品メーカーの生産準備プロセスや、パワーサプライテクノロジーをはじめとする電子部品メーカーの開発設計プロセスといった組立製造業の業務システムを、JSOL独自の視点で体系化・標準化したテンプレート集だという。

メニュー化された業務モジュールの中から最適なモジュールを選択し、共通基盤に組み込んで構築することにより、イチから構築するより短納期での導入が可能となる。各部門が保持する「ものづくり」に関する情報を「部品表」に一元管理するコンセプトのもとで、情報品質の精度UPや情報連携のスピードUPを実現し、業務のリードタイム短縮や業務品質向上につなげられる。

今回のしくみを導入することにより、ものづくりプロセスに課題をもつ企業は、「ペーパーレス化」、「工数削減」、「プロセスの見える化」、そして残業削減からの「働き方改革」を期待できる。さらなる改善が可能になるという。