ごみ焼却をディープラーニング、蒸気量を予測しつつ安定発電へ

ものを大量生産し、大量に消費し、日夜それらを膨大な廃棄物とし続けている。現代の人間社会、先進的で文化的な暮らしを満喫している国々は、地球上の全生物の持続可能性を脅かしている。特に、エネルギーと、ごみの問題において。

日本を含む国連加盟国は'30年までに「我々の世界を変革する」と宣言。持続可能な開発目標(SDGs)を達成すべく、それぞれが、あるいは皆が行動している。現在、エネルギー問題の観点からも注目されている、ごみ焼却施設において、ごみが燃焼する際に発生する熱から高温高圧の蒸気をつくり、蒸気タービンを回転させて発電を行うしくみの構築が進んでいる。

再生可能エネルギー創出の高度・効率化に向けた第一歩となる。廃棄物発電は、投入ごみの性質や形状により蒸気量が変化する。そのうえ蒸気量の制御に関係するパラメーターが多数存在しているため、蒸気量の制御が難しく、安定的な発電を実現できていないという。NTT Comクボタと連携して日本初となる、稼働中のごみ焼却施設でディープラーニングを活用した実証実験を行っている。

NTT ComのAI解析ツール「Node-AI」を用いて生成したごみ焼却予測モデルを、時系列アトリビューション解析技術を使ってごみ焼却におけるさまざまな工程の可視化を行うことで、ごみ焼却に関するクボタの知見と照合することが可能になった。これにより、約300に及ぶパラメーターの中から重要なデータを絞り込み、蒸気量の変化の傾向を捉えるための分析処理を行うことで、1分先のごみ焼却状況に関する予測モデルを生成した。

さらに、上記予測モデルを適用した予測システムを構築し、稼働中のごみ焼却施設に導入することで、運用者が常に1分先の蒸気量をリアルタイムにモニタリングできる環境を構築しているという。廃棄物発電の安定化を目指している両社による、今回の取り組みはNTT Comのフォーラムにて披露される。