国民的エンターテインメントとなった「カラオケ」。大勢でわいわい、独りで真剣に、あるいはストレス解消のため、歌う目的は様々であっても選曲する仕組みは皆同じ。選曲時間は最短にしたいし、十八番を歌い込んでいるセミプロだって、新たな出会いがあるかもしれない――
楽曲・歌手名レコメンドによって、歌唱度数UPの有効性を検証し、その精度向上を行う。カラオケシーンにおける顧客の選曲にかかる時間を減らし、利用時間内にカラオケを1曲でも多く歌って楽しんでもらえる環境作りを進めているという。第一興商は、NTTドコモと、より一層楽しめるカラオケ空間の創出を目的に、AI(人工知能)によるカラオケ歌唱における楽曲名・歌手名レコメンド技術を開発した。
NTTグループのAI「corevo®」を構成するものである。同技術は、第一興商が来月1日より新規発売する業務用通信カラオケシステムDAMの最高位機種「LIVE DAM Ai(DAM-XG8000)」、カラオケリクエストコマンダーのデンモクシリーズ「SmartDAM Ai(TM30)」に採用し、全国のカラオケボックスをはじめとするDAM設置店舗で利用される。来春にはスマホアプリ「デンモクmini」にも対応を予定している。
LIVE DAM利用者たちによる膨大な歌唱履歴、配信された楽曲情報及びその音源データ、歌詞を解析。これを映像配信「ドコモテレビターミナル」で提供のレコメンド機能の技術ベースAIと掛け合わせた。開発過程での実証実験では、既存デンモクシリーズなどによるレコメンドサービスと比べ、2.2倍の精度で顧客が歌おうと思っていた楽曲を薦めることに成功した。
新開発技術は、多種多様なグループの歌唱パターンをAIが学習することにより、歌唱順や周期性からグループ特徴をリアルタイムに推察し、歌い手が一人であっても、複数人のグループであっても適切なレコメンドが可能だという。