「行動データドリブンビジネスのルール整備を目指す」

日本では今、政府主導で「データ駆動型社会」の実現に関する多様な取り組みが行われている。それは端的に言えば国際競争力の向上。最も重要な経済活動において、良質かつ最新で豊富なリアルデータを活用し、マーケティングとイノベーションを正確かつ高効率に実施する動きだ。

今後データビジネスが健全に成長するためには、産業界におけるデータ流通に関して、市民社会の理解を得るための適切なルール整備が不可欠であるとの課題感から、産学共創によって公共性を担保された形で整備を進めることを目指すという。電通大阪大学は、サイバー空間上の各種データを活用するビジネスをめぐって生じる新たな倫理的・法的・社会的課題(ELSI)領域での問題解決に向け、ルール整備等について検討する産学共創プロジェクトを開始すると今月2日発表した。

阪大は'16年にビッグデータの利活用促進を目指してデータビリティフロンティア機構を設置し、'18年に文部科学省から国内唯一の「Society 5.0実現化研究拠点支援事業」として採択されるなど、技術シーズの研究開発のみならず、その市民社会における課題や展望についても取り組んでいる。近年急速に進むデータ活用ビジネスのELSI領域におけるトップランクの研究機関である。

ビジネスでのデータ利活用が加速する中、産業界におけるデータ流通の実際やニーズ、課題感を把握し、新たな研究テーマを得ることを目標とする。今回のプロジェクトでは、電通が大阪大学データビリティフロンティア機構に研究題目「行動データ駆動型ビジネスのELSI」を委託し、産業界において当該ビジネスに携わる企業と、学術界においてELSI関連領域に携わる研究者の共同検討の場を設置・運営する。

将来的なルール策定をゴールに、その準備作業を実施する――。共同検討の進捗については、シンポジウムなどの形態で広く産業界、学術界および市民に報告していくという。