ITシステムの統合運用監視をAIにて自動化

情報技術(IT)の浸透が人々の暮らしをより良い方向に変えていくという。デジタルトランスフォーメーションが産業界および社会で勢いを増しつつある日本ではいま、様々な分野で人材不足が深刻になっている。ITシステムを運用管理する現場もその例外ではないことに、アイロニーを感じる。

8月28日、NSWは、同社の統合運用監視サービス「Managent」に、人工知能(AI)による自動化サービスメニューを拡充して提供開始した。Managentはハイブリッド環境に対応した運用監視に加え、サービスデスクやテクニカルサービス、業務運用までをワンストップでサポートし、顧客の業務課題の解決に貢献。ここに同社のAI技術とフィックスポイント提供の「Kompira cloud Sonar」を組み合わせたAIOpsサービスを追加したという。

ITの運用業務においてAI技術を利用し、効率化を図る。AIOpsサービスでは、システム運用で蓄積される過去の障害対応ナレッジやインシデント情報、各種ログデータに加えて、システム構成情報の自動収集クラウドデータをインプットとする。これらのデータをAIにて分析することで、障害発生原因の早期特定や障害予兆検知、自動復旧対応に繋げることができる。

そして、従来運用管理者が判断してきた運用業務の一部を、AIによる自動判定で代替――。これにより、昨今のIT技術者不足の課題解決やコスト削減、運用品質の向上に貢献するという。同社とフィックスポイントは、'18年より運用業務効率化を目的に協業しているなかで、より広い運用業務領域での自動化をめざした結果、今回の発表に至ったという。

NSWは今後も、自社の様々な運用ノウハウと、AIやRPA、チャットボットなどの最新デジタル技術を融合させたサービスにより、ITシステム運用分野におけるデジタルトランスフォーメーション実現に取り組んでいく構えだ。