5G実証実験、AI・ロボット・ドローンがスタジアム警備につく

来月20日に東京スタジアムで”日本vs.ロシア”がキックオフされる。ラグビーワールドカップ2019をはじめ、日本国内では国際的な大イベントが続く。それでなくとも常に、大きな催しを開くときには、不測の事態に対する警備が非常に重要であり、より厳重なセキュリティ対策が求められる。

国際的なスポーツ大会や会議など大規模なイベントにおいては、死角を減らしながら広域を監視できる警備システムや、高精細なカメラ映像を用いたリアルタイムな監視体制の構築など、異常の早期発見を可能とする警備に期待が高まっているという。KDDIKDDI総合研究所セコムは今月16日、東大阪市の協力のもと、花園ラグビー場において次世代警備の実証実験を行い、これに成功した(動画:YouTube)。

国内で初となる第5世代移動通信システム「5G」を活用した、AI×ドローン×ロボット×モバイルカメラによるスタジアム周辺の警備を検証した。今回の実験では、スマートドローン、自律走行型巡回監視用「セコムロボットX2」、および警備員に装備した各カメラからの4K映像を、5Gを経由して移動式モニタリング拠点「オンサイトセンター」へ伝送。

広範囲なエリアを高精細な映像で確認でき、不審者の認識から捕捉など一連の警備対応が可能となることを実証し、さらに、「オンサイトセンター」で受信した4K映像を、AIを活用した人物の行動認識機能(参考:KDDI総研'18年リリース)で解析し、異常を自動認識して管制員に通知することで、対象警備エリアにおける異常の早期発見と、緊急対処が可能になることも実証した。

KDDIとセコムは'17年2月に5Gの技術実証で提携して以来、多様な実証実験を通じて、5Gを活用した高度なセキュリティ技術の実現を目指している。その中でおこなった上記実証実験の内容の一部は、今後実施されるイベントの警備での活用を予定しているという。