事例!海外拠点の販売・購買・在庫情報も一元管理、経営判断を迅速化

「人にも地球環境にも優しい安全で安心できる製品開発」をモットーに、海水中のマグネシウム成分を主原料とした工業用製品や医薬・食添用製品を製造・販売していて、無機化学工業薬品や医薬品原薬は国内トップシェアを誇る製品を有す。

近年、工業用途製品を中心に海外での販売比率が高まっていて、オランダや中国などに生産・販売拠点を設けるなど、海外展開にも注力している。協和化学工業は国内外のビジネスを一層成長させるべく、経営データの可視化と業務効率化に取り組んでいる。製品を安定供給するには海外拠点との密な情報連携が必須だが、従来型のシステム環境のせいで変革を進められずにいたという。

8月7日、あらゆる業界に特化したクラウド型業務ソフトウェアを展開するインフォアジャパンは、協和化学工業がオフコンの老朽化を機にビジネス変革を加速、グローバルでの経営情報の可視化と業務効率化の推進のため、プロセス製造業向けERP「Infor M3」のクラウド版を導入したと発表した。所要機能がパッケージ化され、単一システムで情報一元化を実現可能であることが評価されたという。

Infor M3クラウドにより、販売・購買・在庫管理を網羅する新しい業務プラットフォームが構築されて4月より国内の販売拠点で稼働している。協和化学工業では今後順次このしくみが海外の販売拠点にも導入される。世界で販売・購買・在庫の情報を一元管理し、海外拠点との情報連携や経営判断の迅速化を推し進めていく。Infor M3による属人的な業務プロセスからの脱却、つまり標準化も進められている。

全社的な業務効率化の取り組みの礎になることが期待されている。Infor M3を核に、さらなる経営情報の可視化と業務の改善を計画中だという。協和化学工業は、グローバルレベルでの最適な需給調整実現なども視野に、これからも環境にやさしく、安全性の高い製品を世界に展開していく構えだ。