IoT(モノのインターネット)技術・システムの導入が拡がっている。農業、医療機器、公共交通、まちづくり、社会インフラ設備、超スマート社会におけるドローンもコネクテッドカーもIoTであり、今もっとも進んでいるのは製造業のIoTだろう。
今月4日、村田製作所とソフトバンクは、ソフトバンクのIoTプラットフォームに対応した世界最小クラスのLPWA(省電力広域)通信モジュール「Type 1WG-SB」と「Type 1SS-SB」を共同開発したことを発表。これらを今年9月以降に発売するとした。 WG-SBはNB-IoT/Cat. M1、SS-SBはNB-IoT仕様だという。
国際団体3GPPが定めたIoTデバイス向けLTE通信規格NB-IoT。そこで新たに規格化されたNIDD(非IPデータ配信)技術に両モデルとも対応している。それぞれ世界最小級サイズで、一般の小型モジュールよりも底面積で50%の小型化を実現した。実装面積の大幅な削減を可能とし、高密度回路設計に貢献する。通信モジュールを用いて、高セキュリティーなネットワークを構築できる。
製品の提案~サポートを、ソフトバンクがワンストップで行う。通信モジュールを組み込む通信機器の動作プログラムは一般的なATコマンド(モデムなどに使われている命令セット)で設計でき、ソフトバンクのIoTプラットフォームに接続するまでの設計を簡易に行えるという。今回の製品でさらに特筆すべきは、最新のIoT通信に適した通信プロトコルであるOMA Lightweight M2M(LWM2M)にも対応していることだろう。
LWM2MとNIDD技術双方に対応した世界初(ソフトバンク調べ)の通信モジュールは、上記IoTプラットフォームとの間でデータ通信量と電力消費の削減を実現する。製品は発売に先立ち今月18~19日、「SoftBank World 2019」にて披露される。