産業用エッジコンピューティングを仮想化、IoTを加速する

近年、様々な分野でIoT(モノのインターネット)が急速に普及している。なかでも製造業においては、現場の機器や装置などから大量に発生するIoTデータを高速処理するニーズとともに、データをその場で処理、蓄積、活用するエッジコンピューティングを求める声が高まっている。

と同時に、製造現場のIoT化によって制御システムが外の世界につながり、サイバー攻撃を受ける危険性が増している。実際の現場には老朽化したパソコンやサーバーが多数残されていて、ハードウェアやOSのサポート期限切れによるセキュリティホールの出現が、今そこにある危機となっている。これらシステムの管理者は、IoTデバイスの運用管理とセキュリティリスクへの対処に苦慮しているという。

東芝デジタルソリューションズは7月2日、 米Nebbiolo社製「Nebbioloフォグプラットフォーム」の一ラインアップとして、スモールスタート可能で仮想マシン単位で安価に導入できる新商品の提供を開始する。ものづくり現場(エッジ)での仮想化技術、情報系(IT)と現場系(OT)のネットワーク分離技術、リモートでの一元管理機能によって、IoTの活用をめざす製造現場のセキュリティや運用管理をサポートする。

インダストリアルIoT分野での戦略的協業('18年4月リリース記事)の延長線上にある。今回の取り組みでは、顧客が「Nebbioloフォグプラットフォーム」を手軽に活用できるようサービス体系を刷新。ソフトウェア「fogOS/fogSM」のみを、仮想マシン単位で低コストに導入可能とした。同ソフトウェアをNebbiolo社「認定ハードウェア」にも搭載できる。ユーザーは、用途に応じてハードウェアを選択でき、しくみの自由度を高められるという。

今回、東芝インフラシステムズの産業用コンピュータ「FA2100Tシリーズ」が認定ハードウェアとなったことも合わせて発表された。