太陽光発電の遠隔監視、PPAモデルの自家消費にも

再生可能エネルギーの活用が世界的に注目されていて、日本では東日本大震災をきっかけに太陽光発電の普及が進んだ。現在、発電コストが購入電気代と同等以下になる点である”グリッドパリティ”が増え、太陽光による電力を「売電」から「自家消費」にシフトする動きが加速している

そんな中、設置された施設の需要家が初期費用の準備や設備の運用管理を必要としない第三者所有モデル「PPA」(電力購入契約)は増加が進み、その国内市場規模は2030年度に800億円超になるとの予測(PDF資料:富士経済'18年7月プレスリリース)が出ているという。NTTスマイルエナジーは6月21日、高圧受電設備での自家消費量計測にも対応した「自家消費エコめがね」の販売を開始する。

低圧太陽光遠隔監視シェアNo.1を誇る「エコめがね」の発展形である。今回のサービスは、①太陽光発電システムの遠隔監視(単相/三相のマルチメーカー対応)、②スマートメータに接続し、太陽光発電の自家消費量計算が可能といった特徴を備えているという。同社は、昨年来自社でも自治体や住宅向けに自家消費型のPPA事業を推進していて、この度新たな領域となる高圧受電設備の自家消費ニーズにも応えられるようにした。

「自家消費エコめがね」について、今後自らのPPA事業で商業施設や工場等への拡大を予定――。パートナーとなるPPA事業者向けには、課金請求代行サービス、環境価値の収集と証書化、保守メンテナンスサービス等を提供する予定であり、需要家のニーズには、RPR(逆電力継電器)の作動前に発電量が消費量を超えないよう制御できる「逆潮防止サービス」や、発電量が低い時間帯の電力供給サービスの展開を予定している。

NTTスマイルエナジーは、PPA事業に必要な各種機能やサービスをトータルで提供することで、さらなる再生可能エネルギーの普及に貢献していく構えだ。