IoTセンサー情報と"X"を連携させて地域を活性化
歴史小説好きなら一家言ある。それは都合五度にもわたる、真の目的が何だったのか未だに憶測を呼ぶ武田信玄と上杉謙信の「川中島の戦い」。そしてその舞台あたり、犀川が合流する千曲川の南には武田家の宿将真田昌幸の所領と、後に徳川の大軍団を二度も退けた上田城があった。
北信地方、千曲川の中流域には現在、川中島を含む長野市と南の上田市との間に、人口6万を擁する千曲市がある。川中島合戦の端緒となったのがこの地であり、武田軍に攻められ越後の長尾景虎(のちの謙信)に助勢を請うた豪族――村上義清の支族が築いた"荒砥城"は今、同市の史跡に指定されている。千曲川の流れが眺められる曲輪(くるわ)に立てば、そこが往時要衝の地であったことがよくわかる。
今月20日、日本無線(JRC)は、情報通信研究機構(NICT)が推進するLPWA(省電力広域無線通信網。用語・動向解説、総務省Web)センサーネットワークを活用した産官学連携の実証実験「千曲市あんずプロジェクト」に参加する覚書を締結した。同日同市にて第1回全体会合が開催されたという。
NICT、千曲市、信州大学、パシフィックコンサルタンツ、ウェザーニューズ、IoTコンサルティング、英弘精機、ナシュア・ソリューションズとJRCは、同市内10カ所にLPWA中継局を設置、市内全域を実験フィールドとして、あらゆるモノがネットにつながるIoT時代に重要な役割を果たすLPWAセンサーネットワーク設備を用いた実証を行なう。目的は、LPWAの活用によって地域の市民生活・利便性の向上、産業の創出や活性化など。
新しい地域連携ICT(情報通信技術)の歴史を開く。今年度は各者が提案中の様々なプロジェクトを試行。JRCは、LPWAセンサー網で取得される降雪情報と気象レーダで観測される情報の比較検証のため、長野市内設置のXバンド気象レーダデータ(参考資料、総務省PDF)を提供する予定だ。