事例!キャッシュレス決済システムを生命保険会社に導入

日本のそれは現在約20%。訪日客の多い韓国は90%ほどで、中国は60%、他の先進国でも40~60%であるのに対して、かなり遅れているという。キャッシュレス化の推進が政府主導で行われている。

クレジット利用の公正性・安全性などを高めるために、昨年6月には改正割賦販売法(「早わかり」解説:経産省Web)が施行された。日本では金融×IT(情報技術)の「FinTech」や「キャッシュレス化」が、『未来投資戦略』(官邸概略資料PDF)の重点分野の一つに数えられていて、キャッシュレス決済の拡大は、消費者の利便性アップ、企業の生産性の向上など、この国の競争力強化を目標としたプロジェクトである。

リアルタイムなキャッシュレス決済は、金融機関において大きなメリットがある。その一方で、個人情報の漏洩など、セキュリティが課題になっているという。キヤノンMJは、富士通三菱UFJニコスと、「キャッシュレス決済システム」を共同で開発、構築。今月13日、同システムを明治安田生命に導入したことを発表した。

明治安田生命は、顧客サービスの更なる充実を目指し、手続きの簡略化や迅速対応の実現のため、タブレット端末「マイスタープラス」、社有スマホ「MYフォン」等の導入により、ペーパーレス&キャッシュレス化を推進。顧客情報を堅守するセキュリティにも取り組んでいる。そこで3社は、このような金融機関の要望に応えるしくみを開発・構築した。

今回のシステムでは、決済端末「CA-P1」とタブレットを連携――クラウド型統合決済プラットホーム経由でカード情報を認証するので、客先での決済が可能となる。決済に要する時間の短縮や事務手続きの手間を大幅に軽減でき、安心・確実な取引を支援するという。キヤノンMJは、同システムのノウハウや技術を活用し、各金融機関向けの開発案件を獲得することで、金融機関向けソリューション事業を強化していく構えだ。