多様な仮想世界を合成、スマート社会実現に向けたサービスを創出する

「サイバー空間とフィジカル空間(現実社会)が⾼度に融合した『超スマート社会』を未来の姿として共有し、その実現に向けた⼀連の取組を『Society 5.0』とし、更に深化させつつ強⼒に推進」とある。わが国の第5期科学技術基本計画は、来年度までのものだ。

つまり同計画の目標(資料:内閣府Web)達成期限がもうそこに来ている。あらゆる社会・経済が大変革を求められる時代にある今月10日、デジタルトランスフォーメーションによってスマートな社会の実現をめざしているNTTは、パートナーと共にその変革を実現するIOWN(光ベースの革新的ネットワーク)構想の一つとして、「デジタルツインコンピューティング(DTC)構想」を策定したと発表。

DTC構想は、実世界におけるモノ・ヒト・社会に関する高精度なデジタル情報を掛け合わせることにより、従来のICT(情報通信技術)の限界を超えた大規模かつ高精度な未来の予測・試行や、新たな価値をもった高度なコミュニケーションなどを実現する。それによって、世界中の様々な社会課題の解決や革新的サービスの創出を通じ、スマート社会の実現を加速するという。

現在、産業・医療分野で注目されているデジタルツイン(サイバー空間にフィジカル空間の情報を完全再現)は、主にデジタル表現された物体の制御や観測に用いられている。一方、同社が目指す「DTC」(白書)はそれを大きく発展させ、実世界を表す多くのデジタルツインに対して交換・融合・複製・合成等の演算を行うことにより、物体のインタラクションをサイバー空間で自由自在に再現・試行可能とする。

モノやヒト同士の高度かつリアルタイムな相互作用を可能とする。新たな計算パラダイムであるDTCを用いることにより、「地球・宇宙規模のシミュレーション」、「都市の課題発見・解決」、「疾病拡散予測・抑制」、「個人の多面的意思決定」など、未来が具現化されるという。