IT（情報技術）の浸透が人々の生活や社会のしくみをより良い方向に変えていく。デジタルトランスフォーメーション（DX）が産業界の大潮流となっている現在、さまざまな金融機関においても、最新テクノロジーを活用したビジネス展開や業務改善が推進されている。
それらの金融機関では、新商品や新サービスの展開でSaaS型アプリの採用が一般的になりつつあり、アジャイル開発手法の導入や、DevOps（開発×運用）環境構築におけるクラウドの活用が加速している。一方で、金融情報システムセンター（FISC）、SOC2、 金融庁（FSA）、 PCI DSSなどの基準すなわち厳格な法規 制遵守が求められている。
サービスの信頼性を担保するセキュリティが、クラウドの活用と普及の妨げになっていることも否定できないという。今月10日、Sumo Logicジャパンとマネーツリーは、金融機関のDevOpsクラウドモデルへのセキュアな移行を加速するパートナーシップに合意――営業活動と技術提供を共同していくと発表した。両社はいずれ共同ソリューションの開発も視野に入れて活動を展開していくという。
今回のパートナーシップによって、クラウド技術を使い最先端のアカウントアグリゲーションテクノロジーを提供するマネーツリーの金融インフラプラットフォームサービス「MT LINK」と、ハイブリッド環境全体にわたって強力なセキュリティと包括的なコンプライアンスのリアルタイム監視・分析、そしてクラウド監査の自動化を具現化する「Sumo Logic」がワンストップで提供される。
顧客はDevOpsクラウドモデルへの安全な移行と共に、各種法令を遵守しながら金融サービスの開発、展開、運用を実現できる。オンプレミスとクラウドの混在環境下で統合的なログ監視やデータ連携等が可能となり、クラウドへの完全移行に抵抗がある金融機関でも、柔軟な運用を行えるという。