情報通信
ビル設備の稼働、保全状況をPC・スマホで確認
その企業グループは現在、エレベーターをはじめとする18万台以上のビル設備について、さまざまな稼働データを遠隔でリアルタイムに収集・監視し、データ分析結果をもとにした予防保全を実現する高度な遠隔監視・保全サービスを提供している。
ビル設備の稼働状況について、それを確認したいオーナーや管理者は同社へ連絡して、報告を受ける。この形式では従来、広域災害時の復旧状況など、稼働状況を直接把握したいビルオーナーや管理者のニーズへの対応が課題になっていたという。日立ビルシステムと、日立製作所は、ビル設備の稼働・保全状況などをPCやスマートフォンで確認できるビルオーナー・管理者向けダッシュボードを開発した。
これから詳細仕様の開発を進め、'19年中に国内で提供開始し、順次海外諸国へ展開していくという。同ダッシュボードは、日立ビルシステムが保全サービスを提供しているエレベーターをはじめとする18万台超のビル設備を対象としていて、ビルのオーナーや管理者が各自所有・管理するビル設備の稼働状況などについて、PC・スマホで情報確認できるものだ。
通常時の稼働状況だけでなく、地震などの広域災害時の復旧状況の確認も可能であるほか、エレベーターの運行制御、かご内の情報表示変更、かご内防犯カメラ映像のダウンロードなど、多様なメニューが用意される。今回のしくみによって、ビル管理業務の効率化を支援していく。両社は今後も、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」をはじめとする最先端のデジタル技術を、製品・サービスの開発に幅広く活用していく。
そして、安全・安心・快適な昇降機や、都市空間における顧客のさまざまな課題解決に役立つサービスを、たとえば5月末に「タイ・スワンナプーム国際空港向けにエレベーター・エスカレーター・動く歩道計174台を受注」と発表したように、グローバルに提供し、持続可能な社会の実現に貢献していく構えだ。