IT(情報技術)の活用があらゆるものをより良い方向に変えていく。世界で「デジタルトランスフォーメーション」が進む中、それに呼応するように、日本では「働き方改革」をデジタル技術で推進する取り組みが、様々な企業・団体で盛んになっている。
5月30日、富士ゼロックスは、信用金庫向けにクラウド型営業プロセス支援ソリューションの提供を開始し、これを大阪商工信用金庫の全20店舗に初導入したことを発表した。同ソリューションは、クラウド名刺管理サービス「SkyDesk Cards R」と、サイボウズのWebDB「kintone」との連携により、営業情報を一元管理し、報告書作成などの業務工数を削減するものだという。
営業日報やスマホからの名刺情報をkintoneアプリ(フォルダー)で企業や案件ごとに共有化、上司がコメントを付すなどし、情報の有効活用や営業活動の見える化を実現して生産性を高める。多様な書類を参照して報告書を作成する場合、それを日報ベースに変えることでプロセスが効率化され、作成時間が大幅に削減されたという。
職員一人ひとりの目利き力、コンサルティング能力の研鑽に努め「課題解決型金融機関」として地域No1を目指している。同信用金庫は、今回のソリューション導入により、営業の日報作成、報告業務や顧客情報入力業務が効率化され、管理部門では各営業店の実績集計や見込み実績の集計が即座に把握できるようになり、より適切なマネジメントが可能になる。さらに経営判断の迅速化を図れるという。
クラウド型営業プロセス支援ソリューションは、FISC安全対策基準に準拠していて、外出先からフォルダーにアクセスして顧客情報を入力したり確認したりする、モバイルワークを可能にし、働き方改革も支援する――。富士ゼロックスは今後これを様々な金融機関に提供し、事務効率化や顧客満足度向上、事業の成長に貢献していく考えだ。