日本政府がめざす「ソサエティ5.0」。その端緒である「第5期科学技術基本計画」には、超スマート社会サービスプラットフォームに必要なIoTやAIといったデジタル技術と、新たな価値創出のコアとなる、この国が強みを有するロボットやバイオ/ナノテクノロジなどのさらなる強化が示されている。
「持続的な成長と地域社会の自律的発展」、「国及び国民の安全・安心の確保と豊かで質の高い生活の実現」、「地球規模課題への対応と世界の発展への貢献」、「知の資産の持続的創出」をめざす、上記計画の資料等が内閣府Webサイトに公開されている。5月27日、Rapyuta Robotics(東京都中央区)と日本マイクロソフトは、クラウドロボティクス・プラットフォーム「rapyuta.io」の推進における連携を発表した。
「rapyuta.io」は、「Microsoft Azure」上で動作する世界初のエンタープライズ品質のクラウドロボティクス・プラットフォームであり、企業ユーザーは、これを活用することで、複雑性と非効率性を排除し、ソリューションの構築とマネジメントが直感的かつ容易に行える。すでに用意されたコンポーネントの利用が可能なため、システム構成要素を一から作り上げる必要は無く、それぞれの課題解決に集中することもできる。
同プラットフォームは複数ロボットによる協調作業や、ロボットナビゲーションなどを実現――。物流、製造、流通などの分野で実績があるという。両社は、互いの技術、マイクロソフトのエンタープライズクラウド市場における知見やエコシスステムを組み合わせることで、いっそう多彩な業種での「rapyuta.io」利用拡大を図る。海外市場への展開も視野に収めている。
今回の連携により、その導入企業では、作業の自動化と効率化による労働環境の改善、省人化による労働力不足の解消、サービス品質の向上などが期待できるという。