スマート工場・製造現場IoT、タンク残量管理を安全かつ効率的に

ものづくり現場には様々な設備が配置されている。なかでも生産工程で用いる液体などを貯蔵したり、廃棄物を回収したりするためのタンクは、その内容量を常に把握しておく必要があり、そうした検査作業が高所や配送ドライバーの負担で行われる場合もある。

ゆえに、「タンクの巡回を省力化したい」、「人手による検量、データ集計・入力を止めたい」、「作業の危険性を回避したい」、「原材料の補充や廃棄物の回収手配を簡略化したい」、「配送効率を向上させたい」といった声が上がっているという。イーソルと、センサメーカーの山本電機工業、通信モジュールメーカーの日米電子は、「IoTタンク残量管理ソリューション」を共同開発し、これがユーザで稼働を始めたと5月27日に発表した。

同ソリューションは、イーソルがセンサ機器から通信ネットワーク、クラウドまでをワンストップで提供するサービスであり、設置機器とクラウドのパッケージ化により低コストかつ短期稼働を実現。タンク残量計測は静電容量式・超音波式・圧力式など、液体や粉末といった貯蔵対象・使用環境に応じたセンサで行われる。計測器は既存タンクへの設置が可能で、導入時期を選ばない。

IoTを活用し、自動でタンク残量データを収集・管理できる。今回のしくみでは、タンク充填日時の反映により綿密なデータの管理、通信制御用のバッテリ残量確認なども行え、現場の負担を軽減するという。工場や製造現場において、これまで人が行ってきたタンクの巡回・検量・集計作業が省力化され、高所などの危険な箇所への巡回が回避されるなど、人手に係る作業の効率化と安全化を図れる。

発注・手配業務の効率アップ、発注ミスの防止などにも役立ち、さらに無駄な配送業務を無くして、適切かつ効率的な輸送を実現することで、タンクの運用コスト削減に貢献するという。ソリューションは、「スマートファクトリーJAPAN2019」にて披露される。