AIに明るいアプリ開発エンジニアを育成

政府が目標とする「データ駆動型の社会」や「超スマート社会(Society5.0)」では、全ての人とモノがつながり、様々な知識や情報が共有され、今までにない新たな価値が生み出される。IoTやAI(人工知能)などのデジタル技術、ロボティクスに通暁した人材が大勢必要となる。

内閣府の「総合イノベーション戦略」(概要PDF)において、'25年までに先端IT(情報技術)人材を年数万人規模、IT人材を年数十万人規模で育成・採用と謳われている。日本では来年に約37万人、'30年にはおよそ79万人の不足が見込まれている(経産省資料PDF)、IT人材の育成は重要かつ急を要する。

そこでDNPは今月23日、自動走行アプリ構築ユーザー向けにAWSが提供する統合学習システム――1/18スケールの自動走行型レーシングカー「AWS DeepRacer」と、3Dシミュレーターでレーシングカーの強化学習モデルを評価したり、その性能を評価したりしてAIが学べる「AWS DeepRacer コンソール」を活用した、アプリケーション開発エンジニアの育成を開始する。

DNPは販売促進やコンタクトセンター業務等でAIを活用した各種ソリューションを開発、ITの研究者やクラウド・アーキテクトなどの育成を推進してきた。そして今回、同社の企画や開発・運用など様々な部門にて、一定の環境下でAIが試行錯誤しながら自律的に学習する「強化学習」を理解するツールとして「AWS DeepRacer」を採用。これにより、社内や得意先企業向けのサービス開発現場でAIを活用できる人材を育成していくという。

同社は世界初の「AWS DeepRacerリーグ」に参加するとともに、独自の社内レース「AWS DeepRacer GP Powered by DNP」を定期的に実施し、アプリ開発エンジニアが楽しみながらAIを学習できる環境を構築していくという。