建設現場のテレワークシステムを推進する

IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)など、先進的なIT(情報技術)の活用がさまざまな産業分野で加速している。次世代移動通信規格「5G」の商用化を目前に控えて、それらの取り組みはいっそう熱を帯び、ビジネスモデルの創出や業務改革などとともに各方面に広がりつつある。

5月22日、コベルコ建機日本マイクロソフトは、先進テクノロジを活用して、コベルコ建機のK-DIVE CONCEPT「働く人を中心とした、建設現場のテレワークシステム」推進のために協業することを、「建設・測量生産性向上展2019」にて発表した。今回の協業のファーストステップとして、同システムMicrosoft Azureを採用し、オペレーションの円滑化と可視化、効率的なコミュニケーションの実現を図る。

コベルコ建機は「誰でも働ける現場へ・KOBELCO IoT」の実現に向けて中長期的に研究・開発を進めている。そのひとつの柱であるK-DIVE CONCEPTでは、クラウドの活用により、人・場所・時間などの制約を受けずに現場の施工が可能となる「建設現場のテレワーク化」を達成し、深刻化する建設技能者不足に多様な人材活用で対応、現場生産性の向上、現場無人化による本質的な安全確保などを目指しているという。

その実現に向けて両社は、AI、IoT、画像・音声の認識技術を用いて、大幅な期間短縮が見込めるアジャイル手法によりシステム開発を進めるとともに、コミュニケーション基盤を構築。「快適・安全な作業環境と実機同等の操作性を実現」「テレワーク化による働く時間、働く場所の制約解消」「作業内容とオペレータスキルのマッチング最適化」といった機能の実装に取り組む。

ビジョンの具体化から最新テクノロジを活用した課題解決手段の提案、導入までを一貫して進めていく。両社は今後、連携して働く人を中心とした建設業界の働き方改革を推進していく構えだ。