コールセンターにチャットボット導入、入電件数が前年度比5%減

顧客からの問合せなどに対応するコールセンター。そこでは営業時間中、多数のオペレーターが電話応対や案内、状況確認や質疑応答など様々な業務に追われている。それがたとえ「よくある質問」であっても、その電話を受けたオペレーターは懇切丁寧に回答しなければならない。

コールセンター業務のコスト最適化に向けて、入電件数削減とオペレーター1人当たりの対応効率や人件費等の改善を検討していた。その中で、定型的な回答となる入電減、およびオペレーターの対応時間/件の短縮により受電対応件数/人を増やすことが課題になっていたという。セブン・カードサービスにて、TISは業務チャットボットプラットフォーム「DialogPlay」を活用した実証実験を行った。

「カードの紛失について(どこで・いつ・どのようにカードを紛失したのか)」や「クレジットチャージの利用方法やチャージの仕方について」といった、電子マネーnanacoに関する問合せについて、コールセンターへの架電前に、DialogPlay上のチャットで顧客に回答してもらうことで、不要な入電の削減とオペレーターとのやり取りが簡略化できるかを検証した。

昨年11月から3ヶ月間の実証実験において、対話シナリオに更なる改善を加えればより高い効果が見込めると判断し、実験期間を7ヶ月延長――ウェブ改修によるDialogPlay使用件数向上、チャット内容改善による解決率向上を今年8月まで検証する。コールセンターに導入されたSaaS型のDialogPlayでは、様々なチャット基盤に向けて業務チャットボットをGUIベースで作成し、公開できる。

チャットボットは自然言語から適切な行動を推定し、ユーザーに代わって回答業務等を担えるという。同プラットフォームについて改善を重ねていくTISは、様々な業態でのコールセンター業務の支援や、販売促進業務への活用などへの適応も随時進めていく考えだ。