光ネットワークのつなぎ替えはロボットにお任せで

動画などの大容量データが飛び交う。昨今、そのネットワーク基盤は、電磁誘導ノイズに影響されず伝送ロスの少ない「光」へと移っている。高速・長距離通信に適したそれはデータセンタにおいても、従来の銅線よりも繊細な光ファイバーケーブル内に多数の伝送路を形成している。

B2B、B2Cのネットワークサービスなどを展開または開発するところでは光ケーブル自体が多数になり、切替作業等の負担は大きい。ネットワーク装置間の光ケーブル配線作業は、主にパッチパネル上の光コネクタを人手で接続しているため、ヒューマンエラーによる事故の発生や不十分な作業履歴管理によるセキュリティレベルの低下、切替作業の長時間化など、課題があるという。

NTT-ATは、米国Wave2Wave社製の光配線切替ロボット「ROME」シリーズについて、輸入商社伯東を含む3社間で日本国内独占販売契約を締結した。同シリーズは、ネットワーク開発ラボおよびデータセンタ運用に必要不可欠な機器間の配線切替をロボットによる光ケーブルのつなぎ替えで実現する。

LC・SCコネクタを収容するROME500のほか、データセンタで多用されるMPOコネクタを収容できるROME64Q、128Q、大規模収容向けROME MAX、MAXTといったラインナップに共通して、「電源供給が断たれても接続性を保持し通信路確保」「IP60耐塵型筐体でホコリ等の侵入を防止/端面清掃不要」「独自設計のコネクタにより震度階7の耐震性を確保」

ネットワーク開発ラボでは管理ツールと組み合わせてテスト用ネットワークトポロジを自動構築、スクリプトによる自動テストの実行を夜間休日に実施でき、テスト環境構築の迅速化とリソースの効率化を実現。データセンタ運用においては配線完了までの時間とコストを減らせるうえ、センタ内での作業が不要となるため、セキュリティの向上と様々な環境負荷の低減に寄与するという。