メールの誤送信を防ぐしくみをクラウドサービス化

あっ!と思ったときにはもう遅い。手元を離れたそれは瞬時に相手方の受信サーバに取り込まれていて、意図しなかった別人に開封されるのを待っている。メールの「誤操作」による情報漏えいの割合は年々増加している。

メール送信時のうっかりミスを防ぐ為には、事前の送信先確認とともに、添付ファイルの暗号化などの対策が必要である。だが、それをシステムで実現するには、自社にてサーバの導入や管理など、期間やコストがかかってしまう課題があったという。富士通BSCは8日、「FENCEメール誤送信対策サービス」の販売を開始。同サービスは累計300万超ライセンスの実績を持つフェンスシリーズの中からメールセキュリティ製品をクラウドサービス化したもの。

企業・団体に普及しているOffice 365®G suite™、サイボウズGaroon等のメールサービスのセキュリティを一層強化するものだという。新サービスはオンプレミス型FENCE-Mail For Gatewayの豊富な誤送信防止機能をそのままに、小規模からでも手軽に利用出来るメール環境を提供。各種メールサービスでは対応が難しい「メール本文・添付ファイルの自動暗号化、メールフィルタリング、個人・機密情報のチェック」機能等も含んでいる。

今回のクラウド化により、既存PCへのソフトウェア導入なしにメール誤送信対策を即実現する。導入することで送信者の手間をかけずに、より安全にメール送信でき、不注意による誤送信リスクを軽減する。幅広い顧客への適応が可能となり、低コストでより迅速で安心できるメール環境を提供する。新サービスは、あらゆるメール送信ログを取得することで、監査の証跡としても活用できるという。

同社はこれを法人向けセキュリティ商品の中核として、各種メールサービスとの連携やAI活用の充実を図り、販売活動を強化。'21年度末までにシェア50%獲得をめざす構えだ。