本格的IoT時代に向けて、最新ITでロボットを開発する

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」が産業、社会インフラ、医療や健康分野にも広がりつつある。昨今、ディープラーニング(深層学習)をはじめとしたAI(人工知能)の発展もあり、これら先端テクノロジを用いたロボットと、人との共存・協働が課題および研究開発テーマとなっている。

人とロボットの共存が本格化すれば、ロボットやIoT機器を数百台単位で連携させる大規模システムの構築など、高度なIT(情報技術)スキルが求められる。けれども、ロボットの基本ソフトウェア(ROS)を用いてそれを開発する技術者たちは、ITスキルに多様な差を有することがわかってきたという。インテックは、ロボットを創るための開発・管理環境ユーティリティ「RDBOX」をオープンソースソフトウェア(OSS)として公開した。

OSS開発基盤GitHubで配布される。「RDBOX」は、同社が昨年9月に評価版の無償提供を開始したものであり、ロボットの開発者がIT環境を使い易くするためのエッジ(ロボット)側の機能とクラウド側の管理運用機能で構成――。これを導入した機器をエッジとクラウドの間に配置するだけで、ROSに最適化したKubernetesクラスタとセキュアで拡張性の高いWi-Fiネットワークの自動構築が可能(現在、AWSとオンプレミス環境のみ)。

コンテナ型アプリ仮想化基盤DockerおよびKubernetesを用いることにより、ローリングアップデートやロールバックなどの高度なIT自動配信・運用も実現する。RDBOXによって、さまざまなROSロボット開発者のITスキルを補完し、開発者がロボットの新しい利用形態やサービスを思考、創造できる時間を増やし、市場の活性化を図るという。

インテックは、サービスロボット普及のための技術的課題や社会的課題の解決に向けて、各分野の専門家と積極的に交流しながら、今後も研究開発を進めていく構えだ。