安全を見守るしくみにて"あおり運転"を検知し警告

昨今メディアなどにも取り上げられ、社会問題にもなっている。あおり運転は、前を走る車に急接近したり、追い抜きざまに幅寄せしたりしてトラブルを起こす。他車の運転を妨害する急な加減速や車線変更が事故の原因にもなる、ゆえに自己防衛策としてのドライブレコーダー配備が拡大している。

被害者側の対策が進む一方、安全・安心・快適な交通環境を構築するためには、ドライバー側でも対策を行う必要がある。あおり運転は、「目的地に早く行きたい」、「自分のペースで走りたい」といった欲求がきっかけで誰でもやり、交通事故を誘発する可能性があるため、ドライバーの雇用主にとっても重大なリスクだという。オムロン傘下で社会システム事業を担うOSSは、「ドライブカルテ」に、あおり運転を検知・警告する機能を追加した。

安全運転管理サービスであるDriveKarte®に内蔵された3軸加速度センサーやジャイロセンサー、GPSで、急な加減速や急ハンドル、走行速度を検出し、独自アルゴリズムにより判断する。あおり運転を検知した際、ドライバーに音声で注意喚起すると同時に、運行管理者へ即座に通知する。危険運転防止に役立つ新機能とともに、収集した走行データを活用して、運行管理者は、一人ひとりの運転行動に基づいた安全運転指導を行える。

今回の機能拡張により、あおり運転を含め、危険につながるドライバーの運転行動をモニタリングし、安全運転レポートとしてフィードバックする。そして、ドライバーのみならず事業者のリスクも低減する。新機能を搭載した同サービスは、ドライバーの安全運転を管理する立場にある物流・公共交通などの事業者や、社用車を保有する企業向けに6月末より提供される。

今後、ドライバーの体調変化や睡眠不足など交通事故の原因となりうる新たな課題にも対応していくために、OSSは、研究開発を積極的に進め、社会課題の解決にタイムリーに貢献していく考えだ。