ディープラーニングのモデル開発を効率化する、基盤がOSSに!

AI(人工知能)の活用が産業界のみならず、医療・ヘルスケア分野にも広がりつつある。端緒は知的ゲームにおける深層学習(ディープラーニング)マシンの圧倒的勝利。高速かつ正確な推論と、疲れ知らずの稼働が人間の様々なタスクを支援すると期待されている。

今月16日、日鉄ソリューションズ(NSSOL)は、AI開発プラットフォームKAMONOHASHIを5月からOSS(オープンソースソフトウェア)にて無償公開すると発表した。それはNSSOLシステム研究開発センターがつくった、ディープラーニングをはじめとするAIの統合開発基盤。モデル設計や学習に加え、複雑な環境構築、計算リソースの確保、膨大なデータや試行錯誤履歴の管理など、多くの副次的作業があるところで役立つ。

WebブラウザやCLIでアクセスし、環境構築、データ管理、学習、推論が行える。KAMONOHASHIは、AI開発を効率・自動化することにより、エンジニアがモデル設計やコーディングに集中できる環境を実現する。'16年より社内外のAI開発プロジェクトにて、効率化および高度化に寄与してきた――約20件のAI開発プロジェクトにて採用、大手メーカーのプロジェクトで2年超実用され、AIエンジニアの育成と引継ぎにも活用されたという。

NSSOLのAIエンジニアのパフォーマンスを最大化し、世界最大規模の機械学習コンペティション「Kaggle」では世界6位入賞にも貢献した。KAMONOHASHIについて今回、Apache 2.0ライセンスとして、GitHubにソースコードを公開し、フィードバックを元に継続的にその機能強化を進めていき、専用Webで情報発信を随時行っていく。

同社は、KAMONOHASHIを用いた快適なAI開発プロセスを提供することで、既存の汎用的なモデルでは実現できない、高精度のAIを開発する世界中のAIエンジニアを支援していく構えだ。